ポピュリズムを助長してませんか?

先日、麻生太郎副総理兼財務大臣が、参議院財政金融委員会での答弁で、他国からの問い合わせにたいし「おたくとうちの国とは、国民の民度のレベルが違うんだ」という発言をしたことが、物議を醸しています。

麻生大臣といえば、かなり乱暴な言葉を使うタイプの人物であり、これまでも「日本ほど安全で治安の良い国はない。ブサイクな人でも美人でも、夜中に平気で歩けるのだから」とか、「東京で美濃部革新都政が誕生したのは、婦人が美濃部スマイルに投票したのであって、婦人に参政権を与えたのが、最大の失敗だった」など、数々の問題発言をしてきています。

そして、今回の「民度が違う」発言に関しては、立憲民主党の蓮舫議員や、共産党の志位委員長が目くじらを立てて反応しているのは毎度のことなのですが、最近の流行からなのか、一部の芸能人たちも麻生氏にたいして、否定的なコメントをツイッターにアップしています。

もう少し前には、黒川元検事長の定年延長や、国家公務員法の改正を巡って、芸能人や著名人の方たちが「検察庁法改正案に抗議します」や「さよなら安倍総理」などを、#をつけて投稿し、政権批判的な位置でコメントしていましたが、法案に賛成側のコメントをした芸能人は、まわりから白い目で見られなだめられていました。

私としてはこの法案の内容に、特別詳しいわけではありませんので、賛成でも反対でもありませんが、報道各社によって、ある程度のバイアスは仕方ないにしても、一応は、両方の意見を聞かせてもらいたいと思いますし、偏った見解の垂れ流しは気持ちが悪いです。

それはいいとしても、今回の件などで、「安倍総理やめろ!」とか「麻生無能」というような個人攻撃をしている著名人の方たちは、日本が、議院内閣制の民主国家だということを、お忘れになっているのではないでしょうか?

それぞれのなかで、個人的に許せない発言であり、一定以上の賛同が得られそうだからといって、ネット上で盛り上がり、世論の後押しを受けて、政治的に影響力を行使していくのは、批判的な民意に左右されすぎる「ポピュリズム」へと陥る危険性をはらんでいることを、ご理解しているのでしょうか。

民主主義を守りましょう!

私たち日本人には、幸いなことに「一人一票」の選挙権が与えられています。
自分たちが気に入らない政治家がいるのなら、その候補者たちに投票しなければ済む話ですし、その批判されている政治家も、選挙の結果選ばれているのですから、自分が気に入らないからといって「やめろ」的な発言は、あまりにも乱暴ではないでしょうか。

民主主義というものについて、もう一度真剣に考えた方がいいのかもしれませんね。
第二次世界大戦時、イギリスの首相だったウィンストン・チャーチルは、民主主義にたいして「実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。」というように述べています。

つまり民主主義というのは、法案を通過させるためには、議会での承認が必要となりますので、あらゆる意見を取りまとめて、賛同してもらうようにもっていかないといけないシステムとなっているわけです。
これは、すごくめんどくさいシステムのため、中華人民共和国でも建国当初は、毛沢東があらゆる政党を決定機関に招き入れ、取りまとめをしようとしていましたが、結局はあきらめて、現在のような一党独裁の形態をとることになりました。

だから、言論の自由もありますので、政権批判をネット上でおこなうのもいいのですが、めんどくさくても選挙によって変えていく方を選ばないと、議会制民主主義を自分たちで否定することになってしまいます。

日本のように1億人以上が生活する国では、色々な意見の対立や思想の違いがあって当たり前です。
それを、それぞれの案件ごとや法案ごとに、国民にたいして、お伺いをたてるなんて不可能でしょうし、そんなことをしていたら、決められない国家になってしまいますよ。
反対の立場の人からすれば、納得できないかもしれませんが、人口が多い国家で民主主義というのは「間違いもあるが、大きく間違えないためのシステム」だと言えます。

ということで、もう一度、選挙がいかに重要なことであるのかを認識していただければ幸いです。
一部の方たちが、頑張って批判している政治家の先生方も、選挙で落選すれば「無職のおじさんやおばさん」になるのですから、健全な民主主義を目指すためにも、偏った意見や、偏った報道に流されず、しっかり見極めて、責任感をもって投票しましょうね。
それに黒川元検事長の「賭け麻雀問題」であきらかになったのは、安倍総理の任命責任はもちろんですが、黒川氏とずぶずぶな関係にあったのは、官邸ではなく、マスコミだったということではないのでしょうか。

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